俺×お前。

テストの後には後悔だけが残る

するとチカは、にぃっと満面の笑みを浮かべた。

｢…やっとこっち向いたね。｣

――………！！

しまった、これもやつの狙いだったのか…！！
しかし、時は既に遅し。

｢でさ、ケン。ちょっと教えて欲しいとこあるんだけど。｣

｢………なんだよ。｣

チカの策にまんまと引っ掛かってしまい、不機嫌な俺はぶっきらぼうに答えた。

そして、チカの質問。

｢――…人は何処から生まれて何処へ向かっているんだろうね……。｣

………は？

｢んなこと分かるかっ！！！！ていうかそれ『ちょっと』ってレベルの質問じゃないだろ！！！人類の永遠の課題を俺に投げ掛けんな！！！！！｣

さすがチカの質問。全くテストに関係ない上に、意味不明。

アイツは俺に哲学者にでもなって欲しいんだろうか。