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ザワザワザワ。
ガタンッ
周りがざわつく中、とうとうヤツが自分の所定位置についた。
その位置はなんと丁度俺の隣…。
そして何を思ったのか、転校生はこちらをちらりと見た。
やる気だってんなら喧嘩買うぞコノヤロー。
しかしヤツは特に何を言うわけでもなく直ぐに視線を戻した。
ますます訳の分からん転校生だな。
ここで、担任が入って来て軽くヤツの説明をした。
この謎の転校生の名は小嶋靖親(こじま やすちか)。
どうやらそんなに遠いところからは来てはいないらしく、どんな喋り方をするのかワクワクしていた数名の男子の夢は脆くも崩れさった。
おそらく、方言とかその類で馬鹿にする予定だったらしい。あいつらもヤツが気に入らなかったようだな。
逆に、女子の奴らと来たらもうキャーキャーわめいてる。お前らは猿の化身か。うるせぇ。
そしてあらかたの説明を終えると担任は教室を後にした。
そしてお決まりのコースである、質問責め。
凄まじい勢いで質問が飛び交う。
しかし、その中から確かに聞こえた一言に、俺は耳を疑った。
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