誕生!?黄金コンビ!!

5/7
前へ
/85ページ
次へ
      「……ウルサイ」         確かにボソッと。   落ち着いた声で。           「え……っ??」       一瞬、只の聞き間違いかと思ったが、確かにヤツの口からはそう言葉が飛び出た。   だが、その台詞はクラスの奴らは誰一人として聞いちゃいない。自分が質問するので頭が一杯のようだ。       そしてしばらく経ち――… 質問責めを終えた「ヤツ」は俺の方へとやって来た。     「ねぇ。」   …おいおい、ちょっと不安だぞ。さっきのこともあるし。         「……んだよ。」   頬杖をつきながらギロリと睨んでやる。こうやることで、あくまで自然な不良を演じるのだ。うん、さすが俺。    だが返された返事は全く予想外な一言。               「――…あんた。俺とさ、つるまない?」           ……つまり、あれだ。「お友達になりましょう宣言」ってやつか?これは。       ヤツは更に言葉を続ける。   「俺さぁ、見ての通りだからさ。舐められて、猿みたいに群がった低脳どもによく絡まれちゃうんだよね。だからあんた、猿避けになってくんね?」         …うん、「お友達になりましょう宣言」の後にこれはちときついな。 全く誠意が感じられねぇ。
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加