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翌朝、ベルリアは約束の場所へと向かうと、予想どうりレイがいた。しかも素振りをしている。
レイはベルリアに気がつくと素振りを止め、その場に座りこんだ。顔を見るだけでもたっぷり汗をかいているように見える。
やがてレイはこちらにやってきて
「おはよう!ベルリア!早速盗賊退治に行こうぜ!」
レイが急かすが、ベルリアは受け流すように
「まずは大聖堂に行って情報を集めるのよ。何も分からないまま盗賊を捜したって意味ないでしょ。」
切り捨てるように言うと大聖堂へと歩きだす。レイも不満そうに歩きだす。
大聖堂の情報は凄まじいものだった。
一日に何百件と目撃情報がくるので、いつもこのカウンターは人で溢れているはずだったが、今日は何故か一人も見当たらない。早朝でも数人の騎士団がいつもならいる。
だが待ち時間なしというのは幸運だ。ベルリアはざっと目撃情報に目を通した。
このしかしこの目撃情報は早い者勝ちなのでベルリアは目撃情報紙を十枚程取った。その時に受け付けの人がベルリアに何かを囁いた。
ベルリアは一瞬震えた様子をみせたがこちらにやってくると
「行きましょ。」
とだけ言って、出ていった。
受け付けの人に何を言われたのかが気ななるが・・・・
そして今森の中にいる。
今いる場所はとても湿気が高い。
数分いるだけでも、汗が吹き出してくる。
ふとレイを見ると目を見張った。
汗一つかいていないのだ。
何故かと思ったその時、数人の盗賊が現われた!
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