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ベルリアと別行動をしてから約一時間がたつ。
今頃ベルリアはどうしてるだろうか。
そんなことを考えていると近くで声が聞こえた。
慌てて姿勢を低くする。幸いにも気付かれていないようだった。
草の茂みに隠れつつ、声が聞こえた場所を探す。
すると盗賊の声が聞こえた。
「おい、町の様子を見に言った五人組はどうした。もう四時間は経つぜ。まさかあいつら途中で、王国騎士団に見つかったんじゃねえのか。」
苛立ちを隠せないようにいうと、別の盗賊が
「もしそうだったらヤバイぜ。あの方の命令を完遂できなかった奴らが皆殺しにされたのをみただろ。このままあいつらが戻ってこなかったら今度は俺たちが殺される。そんなのは御免だ。」
するとリーダーらしき盗賊が
「安心しろ。市民でも誰でもいいから、一人生け捕りにしてあの方に差し出せば、許されるのを見たことがある。後二時間はある。それまでに一人捕まえればいいのさ。幸運なことに我らの話を盗み聞きしているねずみがいるようだ。」
そういい終えた瞬間、レイは頭に激痛が走り、そのまま気を失った。
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