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「こんなことになるなら、一人で行動するんじゃなかった」
と呟きながら少女は森の中を逃げまわる。
「いたぞ、あそこだ!」
その声とともに数人の盗賊が彼女の周りを取り囲む。
一対一なら勝てるのに相手が七人もいるのなら勝てる気がしないわ。と思ったそのとき、一人の盗賊がナイフできりつけてきた。
咄嗟にその攻撃をかわし、手にもっていた剣で反撃し、血しぶきが舞う。
それっきりその盗賊は動かなくなったが一人減っただけなので不利なことにかわりない。
それを見た瞬間盗賊たちが一斉にきりかかってきた。
もう駄目かと思ったその瞬間盗賊たちの悲鳴が聞こえ辺りに焦げた匂いがひろがった。
自分は助かったのだろうかと目を開けてみると一人の少年が立っていた。
年齢は自分と同じくらいだろうか、髪は赤色で丈夫そうな服を着てその上に胸を守る鎧を着用している。
「あなたの名前は?」
とおそるおそる聞いてみると少年は
「レイ・ヴァシクーヤ」
とだけ答えた。それ以外のことは何もしらないというふうに。
続けて少女は
「何故この森にいるの?この森は盗賊たちがいて危険なのに。」
「わからないんだ名前のこと以外はなにも、何故この森にいるのかも。」
「あなたもしかして記憶喪失なの?」
すると少年は
「ああ、そうなのかもしれない。
次はレイが質問した。
「ところであなたはここで何を?」
少女はその質問な答えるべきかどうか迷ったが、助けてくれたお礼はしなければならないと考え話した。
「私は盗賊を退治しているの。大昔のあの戦争から三十年近くたつけど、まだ治安が乱れているから盗賊たちが市民を襲ったり金品や食物を奪っている。私はその盗賊たちから市民を守るため王国騎士団という公認の組織にはいっているの。私の名前はベルリア・ルシフェリアス。近くに町があるからそこまで案内するわ。」
レイは頷きベルリアとともにあるきだした・・・・
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