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『もしかして…
事故ったんか?』
私は恐る恐る聞いた。
しかし…
…
…
そうじゃなかった…。
『違う…。
じ…自殺だって…。』
『……!!?』
『…う…嘘や!?
嘘つくなや!!
あの課長が自殺なんか
するかやん!
てか俺、
こないだ電話した
ばっかりよ?
全然…
元気そうやったし!
全然、そんな風にも
思えんかったし!
マジ嘘つくなやん!!』
私は段々と顔が赤く…
興奮してきている
のを感じていた。
『いや、
マジ絶対だましよろ?
マジ勘弁してや!!』
…今思うと、
それは『嘘』であって
ほしいという、
『願望』に近い…
『訴え』だったんだ…
と思う。
何度も何度も…
嘘だろ?
冗談だろ?と…
同じ質問を
繰り返していた…。
『違うって!拓!!
俺だってまだ
信じられんけど…
課長、自殺したって…』
『ふざけんな!!
課長が自殺する訳…
死ぬわけなんて…!』
…
…そこから先は…
何を話したのかさえ
よく覚えてない…。
ただ電話を
切ったあとも…
涙が止まらなくて
その場にうずくまって
小さな子供のように
大声をあげて…
泣いてたと思う…。
これが夢であってくれと
ただただ…
願っていた…。
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