学校

5/12
前へ
/31ページ
次へ
「あっ鈴ちゃん!おはようっ」 ふわふわした雰囲気の、この可愛らしい子が雪族の麗(レイ)。 学校での鈴華の親友的な存在。 ちなみに鈴華はバレないよう学校で名前は鈴で通してる。 「おはよっ」 「ねぇー、来週お姫様の式典だねっ 今度はきっとお姫様見れるよねっ」 「あ……か、かもね…」 鈴華と麗が話していると、前の席の男の子が話に入ってきた。 「てゆうかさ―姫様ってなんで国民の前に出ないのかな―??」 「………。」 なにも言えない鈴華。 すると周りにいたクラスメイト達が次々に話だした。 「あっ俺噂聞いた事あるぞっ!! すげぇブスだから、だろ??」 (…………は!?!?) 「ちげーよ超引っ込み思案のあがり症だからだろ~??」 「……・・・・・!!!」 今すぐ話し出したい気持ちを鈴華は必死に抑えた。 「えっ…あたしもう亡くなられてるとかご病気って聞いたよ?? それを隠してるんだって」 こんなに噂がたってるんだ… しょんぼりする鈴華を見て陣と龍騎は複雑だった。 「なわけねぇだろっ!! 姫様は健康だし、明るくて…すげぇ可愛いに決まってんだろ!?」 言ったのは陣だ。 ありがと、陣… 「そうよっ!!あたしも姫様はとても素敵な方だと聞いたわ」 さすが麗だ。くそー涙出てくるぜ。 「でもさ―なら出てくりゃ良いじゃん 国民の税金で暮らしてんだろ??だったら仕事もしてもらいたいよ」 ズキ… 「あっ……」 そう思われて当然だよね……でも私っ…… 「みんな先生来るぞっ」 そう言って龍騎が強制的にこの話を終わらせてくれた。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加