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「あっ鈴ちゃん!おはようっ」
ふわふわした雰囲気の、この可愛らしい子が雪族の麗(レイ)。
学校での鈴華の親友的な存在。
ちなみに鈴華はバレないよう学校で名前は鈴で通してる。
「おはよっ」
「ねぇー、来週お姫様の式典だねっ
今度はきっとお姫様見れるよねっ」
「あ……か、かもね…」
鈴華と麗が話していると、前の席の男の子が話に入ってきた。
「てゆうかさ―姫様ってなんで国民の前に出ないのかな―??」
「………。」
なにも言えない鈴華。
すると周りにいたクラスメイト達が次々に話だした。
「あっ俺噂聞いた事あるぞっ!!
すげぇブスだから、だろ??」
(…………は!?!?)
「ちげーよ超引っ込み思案のあがり症だからだろ~??」
「……・・・・・!!!」
今すぐ話し出したい気持ちを鈴華は必死に抑えた。
「えっ…あたしもう亡くなられてるとかご病気って聞いたよ??
それを隠してるんだって」
こんなに噂がたってるんだ…
しょんぼりする鈴華を見て陣と龍騎は複雑だった。
「なわけねぇだろっ!!
姫様は健康だし、明るくて…すげぇ可愛いに決まってんだろ!?」
言ったのは陣だ。
ありがと、陣…
「そうよっ!!あたしも姫様はとても素敵な方だと聞いたわ」
さすが麗だ。くそー涙出てくるぜ。
「でもさ―なら出てくりゃ良いじゃん
国民の税金で暮らしてんだろ??だったら仕事もしてもらいたいよ」
ズキ…
「あっ……」
そう思われて当然だよね……でも私っ……
「みんな先生来るぞっ」
そう言って龍騎が強制的にこの話を終わらせてくれた。
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