冷たい手

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いつもボクの左にいる、白くて冷たい綺麗な手。 冷たいはずなのに、なぜか暖かくも感じるんだ。 きっとそれは、君の奥から伝わるぬくもり。 とても近くにあるのに、決して見えないぬくもり。 それをいつの間にか、ボクは忘れるんだ。 そして、なくしてから大切だと気がつくんだ。 でも気づいた時には遅くて、宝物はなくなってしまう。 そして、誰かがそれを拾いあげ、嬉しそうに笑っている。
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