すたーと

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別に、高校なんてどうでもよかった。   理由があるとすれば「親が勧めた」とか「友達がみんな行くから」とか情けないことだ。 中学までで就職してもよかった。 働き口なんか探せばあるくらいに考えてたし、勉強はもう充分だと思っていた。 現に、高校で習うことの七割方は社会で役に立たない…はずだ。 「文化祭」や「体育祭」なんていう行事ごとにも未練はなかった。 友達も特に必要ない気がする…どうせ卒業したら他人なのだから。   だから、高校に入ったのは「流された」とか「なんとなく」という曖昧なのが逆にしっくりくる。 で、そんな考えの俺は塾にも行かず、家庭学習も全くしなかった。…かろうじてテストだけはなんとなくできていたのが救いかな。でも授業中寝てたり、ふけてたりしたから(別に悪いことしてるわけじゃない)…内申点は相当なものになった。 結果、俺は田舎の、ものすごいレベルの低い学校へと入学することとなった。 でも悔しくもなんともなくて、やっぱり高校に対してコレといった関心は湧かなかった。
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