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「あぁ…彼らはダメ。」
山中は外人みたいに肩をすくめた
「性格合わなそう」
「はは。確かに」
山中は直感的に俺と似たタイプだと思った。だから、必然とああいう奴らが苦手なのは分かってた。
「でも、他にも沢山いるよ」
「まぁね。でも直感的に…君は僕と似たタイプだと思ったから、合うかなってね」
また微笑む。…ちっ…なんだか見透かされた気分だ。
…それにしても人なつっこい微笑みだ…いい武器を持ってる。並みの女子なら簡単に落ちそうだ。けど、
「あいにく僕は男だよ。女の子落とす練習なら他の男子で試してよ」
「あはは…言い方が変だったね。ごめん②」
謝る山中。
「で、どう?」
いきなり真剣な顔になった。
さっきまで微笑んでいたくせに変わり顔の早いやつだ。
「…」
答えなんか考えるまでもないのに
無言で考えるフリをする。
その方が相手を納得させやすい。
んで、
「…遠慮しとくよ。音楽系苦手なんだ」
と、苦笑い混じりで言っとけば大抵はなんとかなるもんだ。
応用すればどんな場合でも使える。
…はずだったんだけど…
「そこをなんとかっ!!!」
あろうことか食い下がって来やがった。
「そんなこと言われてもなぁ…」
「君とならうまくいく気がするんだ!!頼むよ!!!」
山中の熱意がひしひしと伝わってくる。
正直…しつこい…。
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