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よしっ! 建設っ!!
《なんでも屋 CAT(キャット)
2050年 4月 1日
本日より依頼引き受け開始》
「我ながら、実にいい店名を付けたもんだ」
――この少女は瑠璃(るり)
本名かどうかはわからないが、昔から自分でそう名乗っている。
年齢はわからない。見た目は十代後半だ。だが、行動からは十代前半にも見えるし、二十代にも見える。
瑠璃には家族の記憶がない。過去にも興味が無い。故に、誕生日も年齢も知らなかった。知ろうともしなかった。
知ったところで、特に何かがある訳ではない。瑠璃はそういう考えの人間だ。
だが、家族については少し興味があった。今どこにいるのか、何をしている人間なのか……それ以前に、両親がなぜ幼い自分を手放したのかが聞きたかったのだ。
瑠璃がこの商売を始めるきっかけになったのも、それが理由の一つであった。
――…さてと、どうするかな? 始めてすぐに依頼なんかくるはずないだろうし。
小さくてボロいアパートの、狭くてギシギシ鳴る部屋の床に寝転がった。
畳み五枚分の部屋が一つしかない。狭すぎるにも程がある。
「早く引越したいな……」
ぽつりと呟く。
そして、携帯に表示されている時計を見た。
『16:12』
うぅ~ん……半端な時間だけど寝るか。パソコン買ったら夕食食べるお金、無くなっちゃったし。また明日起きて何しようか考えよーっと。
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