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あの時見たのは龍の化身か
若しくは……──
「馬超殿」
槍を振るうその姿に一瞬言葉を掛けるのを戸惑ったが。
「趙雲殿か」
相変わらず目を合わせてはくれないがいつもの事だ。
「手合わせを願おうと思ったのだが、良いかな」
「あぁ」
多くを語らないその口唇が微かに動くのを見届けた趙雲は槍を構えた。
「遠慮は要らないよ」
「遠慮するつもりも、ない」
鈍い音が、辺りに広がる。
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