入試奮闘編2 剣士の機転

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リッチ、デューク、パーク、ネモ、ピッチ。 名前を呼ばれた五人は一つの部屋に呼び出され、五角形の形に並べられた。   リッチ「マリアンヌ先生が言った通り、見た感じ、確かにおいらが見た目は弱そうかな……」   リッチは回りを見る。 デュークには剣士の風格があり、見るからに強そう。ネモは体がでかい。一撃は重いだろう。ピッチは顔が怖いし、パークはあきらかに15歳に見えない。   となると、あまりでかくはない、顔も童顔なリッチが見た目では一番弱そうに見える。   リッチ「弱そうな奴を真っ先に倒すのがバトルロイヤルの基本か……囲まれたらやばいからな」   リッチは所定の位置に立ち、目を閉じる。   教官「ではルールの最終的な説明だが、木刀を使い、戦ってもらう。一撃くらったらその瞬間に退場。最後まで残った者が合格となる。」   パーク「みた感じ、やっぱり」 ネモ「弱そうなのはリッチって野郎だな」 ピッチ「まずは奴からぶっ飛ばすかな」   マリアンヌの予想通り、他の受験生はリッチを狙い始めた……デューク以外は   デューク「パーク、ネモ、ピッチ。あの三人はリッチ狙いのようだが、リッチの勝ちだな。リッチとやらが強い訳じゃない、奴ら三人は弱すぎるから。」   デュークはぽつりと、誰にも聞こえないようにつぶやいた……     そしてついに教官が声をあげる!   教官「準備はよいか?では、試験開始!」   ダダダダダダダッ!   教官の合図と共に、リッチが走る!足速い! リッチの行き先は、ネモ   ネモ「は、速ッ」 リッチ「うらぁ!」   ドガッ!   リッチの木刀は正確にネモの頭を叩く。開始後、わずか2秒!   教官「ネモ・シン不合格。帰ってよし。」 ネモ「そんな!今のは油断しただけ……」 教官「大事なシェンザ高校の試験で油断とは、お前には受験資格はない」 ネモ「くぅ。ちくしょ」   リッチのスタートダッシュが決まり、ネモは退場した。   リッチ「さ、かかってきな!」   とリッチは言うが、誰も動かない。 リッチの作戦はファーストブレイク。一瞬にして、敵を倒し、自分を弱そうに見せない。それによって力を見せ付け、簡単に反撃をさせない作戦だった。 隣にいたのがネモとピッチで、見た目がより強そうなネモを選び、一気に倒したのだ! 鮮やかなスピード溢れる剣技に、ピッチとパークは全く動けなくなった!マリアンヌ仕込みの作戦は成功した!
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