入試奮闘編2 剣士の機転

6/9
115人が本棚に入れています
本棚に追加
/257ページ
デューク「まぁいい。どの道二人とも僕に勝てん。僕の手で引頭を渡してやろう」 リッチ「うるせー!」   リッチはデュークに斬りかかる! リッチのスピードあふれる攻撃が繰り出される それをデュークは、なんと左手だけで受けきる   パーク「つ、強い。この二人、レベルが違う・・・・・・・・」   リッチの、速さの剣と、デュークの剣技、どちらもパークとは桁が違う!強すぎる!   わかっていた……自分は力不足。そして、無理に名門高校に入るために、背伸びをしてきていたことを…… 自分はこの高校に入る器じゃないことを……   パーク「教官」 教官「なんだ?」 パーク「棄権……します……」 教官「そうか。パーク・サン、失格だ」 リッチ「でぇぇ?パークさん!どうして!」   デュークと戦いながら、リッチはおもいっきり動揺した!何故辞める必要があるんだ?   パーク「デューク君の言う通りだよ。俺には力はないし。たとえリッチ君がデューク君を倒し、僕に負けても、こんな半端な強さしかない俺に、合格は無理さ」 デューク「賢明だな。」 リッチ「そんな。パークさん……」   しょんぼりするリッチ、目を閉じて笑うデュークに、パークは笑いかけながら、言う。   パーク「俺に比べると、二人とも強さがあるよ。あとは頑張ってくれよ」   パークはそこまで言うと振り返り、廊下に向かった。   リッチ「ちょっと待て、パークさ……」 デューク「隙あり!」   リッチは追い掛けようとした時にデュークの剣が向かってきた!リッチはその剣をぎりぎり避ける!   リッチ「お前!こんな時に攻撃してくんな!」 デューク「こんなときだからしたんだがな。隙らけだったのでな。」 リッチ「てめぇ!」   バキ!バキ!   木刀と木刀がぶつかりあう音が聞こえる。 パークはその音を聞きながら、廊下に出た。   教官「いいのか、パーク君。さっき、リッチ君が背中を向けた時にリッチ君を後ろから攻撃していれば、君は合格だったのに……」 パーク「それができないから、俺は無理なんですよ……」 教官「……そうか」   パークは教室から出て、扉を閉める。   パーク「リッチ君、君は優しすぎだよ。でもデューク君。君も優しかった……刑事になる手はまだあるんだから、他の手を考えるよ」   パークは知っていた。デュークがリッチに不意打ちしたのは、リッチにパークの泣き顔を見せないためだということを……
/257ページ

最初のコメントを投稿しよう!