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だが、デュークの足はリッチに届かなかった!それもそうだ。リッチは一度もブレーキをせず、トップスピードのまま、デュークの前を通過してジニーの前に橋っていたのだ!
デューク「僕の前を通過して……狙いは、最初からジニーさんか!」
ミア「とーりゃ!」
パァーン!
ジニーが狙われたという事実で、リッチに気をとられていたデュークの風船が、その隙を突いたミアによって破壊された!
デューク「くっ、ジニーさんを狙うと同時に、僕の風船を……」
ミア「デュークはん、堪忍や~」
ミアはそのままデュークにしがみつく!
デューク「邪魔だ!ミア!」
ミア「当然や!邪魔せなかてまへんがな!」
リッチはその隙にジニーを攻めた!
リッチ「ミアのしがみつきはすごく強いからな。デュークでもしばらく動けないだろうな」
さっき作戦タイムでミアがリッチに抱きついていたのは、ミアが「抱きつくなら得意」とか言うから、どれくらい得意か試したのだった
ここまでの流れは、二次試験開始からわずか五秒!よっぽど最初からジニーが魔法を詠唱してないと、魔法は間に合わない
リッチらのたてた作戦は、開始直後にデュークを翻弄し、仕留める!そしてそのままジニーを倒しにかかるという作戦!
風船がついているのはミアとジニー。ミアはデュークを得意のしがみつきで時間を稼ぎ、万が一ふりほどかれても逃げ回り、最低でも1分は時間を稼ぐ!
それだけあれば十分、剣士のリッチが、いくら天才とはいえ魔術士のジニーの風船を割れば、普通に考えれば勝てる!
相方が生きているなら、風船が割れても退場にならないということを利用した、リッチとミアの必勝の作戦!
リッチ「ジニー、覚悟!」
リッチはジニーに向かい、すごいスピードで、二回のフェイントをかけて高速突き!
リッチのスピードでこの動きをされれば、フェイントにひっかかるか、フェイントすら対応出来ずにやられるのがオチ。ここまで見事な攻撃を避けられる人間は、剣術科受験生ですらそうはいない!
確実に入ったと思われる突き!
だが!
スカッ!
ジニーはそれを、頭をスイングさせるだけで避けてしまった!
リッチ「え?」
必殺の一撃と思ったリッチの高速突きを、あっさりかわされ、リッチもちょっと驚く
リッチ「ジニー、まさか……」
ジニー「リッチ、まだまだおいで。一緒に遊ぼ」
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