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リッチ「なんか、ジニーはデュークを見ないって言ってたし、デュークめ、さてはふられたな」
ジニー「私はいつでも来るもの拒まずよ」
リッチ「そりゃあジニーは誰とでも仲良くなるから、ってジニー!」
ジニー「盗み聞きはよくないよ」
リッチ「いででで。ほっべたひっぱらないでくれよ。何の話してたのさ?」
ジニー「デュークさんの家は親同士の交流もある、私より大きな貴族から、挨拶してただけよ」
リッチ「ジニーよりも!ジニーんちってほとんど城じゃん!デュークってそんな偉いとこのおぼっちゃまだったのか」
ジニー「資産もさることながら、それに頼る必要がないくらいの力を持つ、貴族会のカリスマだよ」
リッチ「で、横にいるミアは?」
ジニー「彼女はデュークさんの唯一の友達。貴族メリーウェル家の令嬢で、色々あってデュークさん以外に友達がいない、可哀想な人なんだ」
リッチ「デュークとミア、付き合ってたりして」
ジニー「ふふふ。それはそれで面白そうね。うふふふふふ」
リッチ「な、なんか笑いすぎだぞ」
ジニー「そういえばリッチ。二次試験ではよくあの作戦考えたね」
リッチ「まぁな。本当はミアの魔法が使えたらもっと別の方法があったんだけどな。彼女、MPきらしててさ」
ジニー「あれ?知らないの?彼女、魔法使えたのよ。」
リッチ「へ?」
ジニー「魔法科の二次試験内容を正確に伝えると、剣術科の人と組んで戦うパートナーバトル。ただし魔法は使わないこと、魔法以外の実力も見ておきたい。また、剣術科の人間は、パートナーが魔法を使えない状態でどんな行動をとるかの機転も見たいから、秘密にすること」
リッチ「そ、それでジニーも魔法使わなかったの?ん?それじゃあ今までしてきたパートナーバトル練習って無意味?」
ジニー「リッチは私との練習、無意味だったの?私は嬉しくて楽しかったよ」
リッチ「いえ。断じて無意味ではありません。意味ありすぎだよ!」
ジニー「楽しかったね。ふふふ」
リッチ「でも、てことは担当してたマリアンヌ先生も知らないの?」
ジニー「二週間前に試験範囲が届いた時に、絶対剣術科受験生にはばらさないようにって書いてたの。でもマリアンヌ先生、嘘下手そうだし、ついうっかりしゃべったりしたらまずいから、これは秘密にしてたの」
リッチ「確かに下手そう」
マリアンヌ「ヘックション!うーん、なんだか噂されてるような……」
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