ユメ

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    いつもと同じ帰り道。 今日もこいつと他愛もない事を話しながら歩く。 「今日は良い夢見れるかな?」 なんでもない話題。 「信じれば、見れるんじゃねえかな」 そう思ってテキトーに答えた。 「……それじゃ、信じるよ。キミを」 なのに、こいつはそんな事を言いやがった。 「……そんな恥ずかしいコト真顔で言うな」 聞いてる俺が赤くなりそうだ。 「あははっ。ごめん。でも、さっきのキミのも結構……」 あぁ! テキトーに言った事を掘り下げるな!! 「言うな。自分でもそう思ったんだから」 今度は間違いなく真っ赤になってるだろうな……。 「あはっ。赤くなってるよ~」 恥ずかしくなって横を向く。 「うるせえ」 だからこいつも同じくらい赤くなってるなんて、気が付かなかった。
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