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「ありがとうございます‼」
源は頭を下げた。
「では源君には事務所の三階を使って貰いますね、行く所があるなら別ですが…」
「いえ、ありがとうございます」
源はまた頭を下げた。
そして鞄の中から通帳を取り出した。
「あの…これ依頼料です」
風月は通帳を受けとり開いた。
「こんな大金どうしたんですか?…源君、高校生位ですよね?」
記名された額は1億五千万円…
高校生が持てる額では無い
「あ…えと…銀行強盗とかじゃないですよ💦両親の遺産なんです…」
「そうですか…いつ頃、お亡くなりに…?」
源は少し躊躇いながら
「二年前です、両親が亡くなって俺は未成年だったから叔母が俺の家に移り住んだんです」
「…なるほど」
風月は頷いた。
「死因は?」
「確か…飲酒運転の事故です…」
風月は無言で黄河に視線を向けた。
源に分からない様に黄河は頷いた。
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