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「つーかまじ有り得ない…私さっきから徹と喧嘩しかしてないし…プリント一枚しか終わってない!ど~しよ~」
いい加減喧嘩するのを止めた私は、目の前のブツの存在をすっかり忘れており、もう半泣き状態。
そんな私を見て、徹は呆れたようにため息を吐く。
「自業自得だろ?ったく、頭わりーのに授業中寝るからこんな事になんだよ」
う……確かにそうだけどさぁ
「だって眠かったんだもんよー…それに夢にセンセーのヅラが私の髪の上にに乗っかってきて、『お前もヅラを被らないといけないようにしてやる~ざまぁみろ~』とか言って追いかけてきたんだよ!?私もう怖くて怖くて…」
「どんな夢見てんだよ」
徹は苦笑いし、鼻で笑う。
「このままじゃあ留年だぁぁ!ご近所から痛々しい目で見られるっ!タスケテ下さぁぁぁい!」
涙ぐみながら、某映画の名シーンを迫真の演技でらると、徹はまた呆れ顔でため息をつき、私のプリントを一枚とった。
「仕方ねーなぁ……俺が手伝ってやるよ」
「えっ、まじでか」
驚いて声を出す私を無視し、徹は黙々とプリントをやり始め、私が解けなかった問題を、それはもうスラッスラと解いていき5分もしない内にプリント一枚を終わらせた。
…自分の学力の無さが身にしみますな……
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