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怖い夢を見た----…
君が離れてく夢----…
夢の中のアタシは
夢中で君の背中を追っかけていた…
でも届かなくて…
泣いていた。
その日だった。
『ぉお!!ここにおったか!!』
『どしたの??じぃ様…』
『総司が近藤サンとこの村を出るんじゃと!!』
『う…そ…』
『ほんとじゃて!!』
『じぃ様!ちょっと出てくる!!』
家を飛び出した。
『総ちゃん!!』
『あ!!ちづるちゃん!』
『……どこ行くの??』
恐る恐る聞いてみた…
『…ん~とですねぇ~京です♪』
『そんな…約束は??』
『そうでした!!これあげます♪』
総ちゃんが差し出したのは
青い蝶の髪飾りだった。
『それを僕だと思ってください♪』
『総ちゃんの馬鹿馬鹿お馬鹿ッッ!!』
総チャンの変わりなんて在る訳ないじゃない…
『しょうがない子ですねぇ…』
すると君は
そっと唇をおでこに寄せた。
『ふへ??』
あまりにもいきなりのコトで
声がふぬけてしまった。
『手紙も書きます。逢いに来るのは無理かもしれませんが…』
『…会えないの??』
『・・・・そうですね』
『そう……』
『笑ってください♪』
『笑える訳無いじゃない!!』
『……お体には気をつけて…』
『分かりました♪ちづるチャンもお元気で☆』
止めても聞くような子じゃなかったから…
違う…
目が本気だった。
【止めないで】ッて。
だから決めたの。
笑顔で見送ろうッて…
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