『蜂起』

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    何て奴らだちくしょう。 雷を天井に貯めてるのすら気づかなかったおれは、どうしたらいいんだ? タイマンでならどうにか…っていうか勝つつもりですらいたのに。 「バイオレット」 半ば真っ白になっていた頭に、ホワイトの声が響く。 「案ずるな。 オレンジが俺とお前を組ませたことには意味がある。 信頼を勝ち取れ。 『願い』を叶えるのだろう?」 …くそ。 大人ぶりやがって… おっさんに片足突っ込んでるくせに… 「誰も何も案じてなんかない。 おれに声掛ける暇があるなら《雷光切禍》の一発でも打ってくれホワイト」 いつの間にかうつむいていた顔を上げ、敵を見据える。 視界の端でホワイトがかすかに笑ったのが見えた。 何だ。 馬鹿にしたか今。 「心得た」 …上から目線だなちくしょう。 当たり前と言えば当たり前だが、腹が立つ。 スターダストじゃ上も下もないんだからな?  
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