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里奈「友達が変な組織に薬飲まされて、身体が縮んでいるかもとか考える人に言われたくないデース。」
亜矢「う…。」
未歩「何、それ。名探偵コ…。」
亜矢「どうだっていいじゃない、そんな事。それより、行こう。遅刻するでしょ。」
亜矢、上手へ歩き出す。
里奈「あ、誤魔化した。」
亜矢「置いていくよ!」
里奈「はいはい。行こう、未歩。」
未歩「うん。」
里奈「あ、そうだ。未歩、不思議な本あるんだけど、見る?」
未歩「本?」
里奈「うん。こないだ、うちの書庫で見つけたんだ。何か、人間と木の神の恋の話みたいなんだけど…。」
未歩「何、それ。面白そう。でも、何が不思議なの?」
里奈「それがさ…。」
亜矢、二人が喋っているので、戻ってくる。
亜矢「ちょっと、何してんの?遅刻する気?」
未歩「何かね、里奈が不思議な本、見つけたんだって。」
亜矢「また?そんな事言って、この間もすっごい古い本持ってきて、開けた瞬間、本の中身がバラバラになって、後片付けが大変だっただけじゃない!?」
里奈「違うよ。あれは不思議な本じゃなくて、開けてビックリ玉手箱本だよ。」
亜矢「どっちでも一緒よ。」
里奈「違うんだって。ホントに不思議なんだよ。見れば分かる。」
里奈、鞄から本を出して、未歩に渡す。
亜矢「(本の表紙を見て)『神と人間の恋物語』?いかにも作り話ね。」
未歩「(本をパラパラめくりながら)?別に変わったところないよ?」
里奈「え?中身、殆ど白紙…。」
亜矢「(未歩から本を取り上げて、里奈に見せる)これのどこが白紙なのよ?殆ど文字が書いてあるじゃない。」
里奈「ホントだ…。でも、確かに私が見た時は、あらすじみたいなのが書いてあっただけで、他は白紙だったんだ。」
亜矢「里奈の思い過ごしでしょ。寝ぼけてたんじゃない?」
里奈「思い過ごしでも、寝ぼけてたわけでもないよ。本当にっ。」
未歩「ねぇ、里奈。その本、私に貸してくれる?」
里奈「え?いいけど。最初からそのつもりだったし。」
未歩「ありがとう。」
未歩、本を受け取る。
亜矢「未歩、そういう本、好きね。そんなに魅力があるとは思えないけど。神なんて居るわけないし。」
里奈「亜矢はホントに信じないよな。神様とか幽霊とか宇宙人とか。」
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