第一場

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亜矢「私は非科学的な事は、信じない主義なの。」 里奈「身体縮める薬は信じるのに?」 亜矢「あれは、科学の進歩に因れば、存在し得るじゃない。」 里奈「なんか、ホント、タメとは思えないほど、夢ないな、お前。」 亜矢「それほどでも。」 里奈「その点、未歩は何でも信じるよなぁ。面白いくらいにさ。…って、何、深刻な顔してんだよ?」 未歩、本をじっと見ている。 未歩「…うん。この本、何か変。」 里奈「だから、言ったじゃん。不思議な本だったんだよ。少なくとも、昨日までは、白紙だったんだから。」 未歩「ん~、そういう目に見えるのじゃなくて、何て言うか、冷たい。」 里奈「ずっと、うちの地下にあったからじゃないの?」 未歩「そうじゃなくて、泣いてるみたいなの。」 里奈「は?」 亜矢「何、訳分からない事言ってるの?」 未歩「なんか、よく分かんないけど、寂しそうな感じが本から伝わってくる…。」 里奈「古い本だから、何かとりついてたりして。誰かの怨念とかさ。」 亜矢「また、くだらない事言ってる。たかが、本でしょ。」 里奈「分かんないよ??ただでさえ変な本だったんだから。未歩、気をつけなよ。本の悪霊にとりつかれないように。」 亜矢「何処にいるのよ、そんなのが…(ふと、時計を見て)あっ??!!大変、もうこんな時間じゃない!急がないと、遅刻する!」 亜矢、上手に走って退場。 里奈「あ、ちょっと待てよ。行こう、未歩。」 未歩「うん。」 里奈、上手ヘ退場。 未歩、里奈の後を追うが、ふと視線を感じて振り返る。 そこには、リディスが居る。(出来れば、木の上) 二人、目が合う。 一瞬、時が止まったような感じ。 リディス「…ラヴィ…。」 里奈(声)「未歩ー?置いてくぞー?」 未歩「うん、今行く。」 未歩、上手に退場。 木にスポット。 リディス「やっと見つけた。…でも…。」 暗転。
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