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季節はあっと言う間に進み、夏休みが迫ってきた。
「最後の大会なのに…」
結城は一人部屋で泣いていた。
その頃、結城は右脚の靭帯を損傷していた。
ケガをしたのは1ヶ月前当り。
比較的軽い方で1ヶ月で治ると言われていた。
それは、ギリギリ大会に間に合わなかった。
そして、結城は1年の頃から目指していた目標を目指せなかった。
結城が掲げた目標は個人戦に出る事。
そして、個人戦で勝ち抜く事。
中学で初めて剣道を始めた結城にとってそれは最初無謀な目標だと周りから思われていた。
だが、それが今では無謀ではなくなって来ていた。
結城は女子剣道部内で1・2位を争う程の実力を付けていた。
もちろん、そんな実力を付けていたから個人戦の出場はほぼ決まっていた。
ただ、予選大会で一勝さえしていれば。
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