始まり

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中体連の試合の前にブロック決めの試合があった。 それは1ヶ月前に行われる。 中尾中学剣道部は毎年、この試合で成績のよかった男女2人ずつを中体連の個人戦に出す事が決まっていた。 だがその試合は結城がケガをした2日後…。 結城がその試合に出れないのは目に見えていて、そして個人戦に選ばれない事も目に見えていた。 そして中体連が迫ったある日、試合のメンバーが発表された。 団体戦に結城は選ばれた。 そして、個人戦には違う2人が選ばれた。 「…くそ!!」 一人、自分の部屋で悔しがる結城。 そんな時、理加からのメールを意味する“瞳を閉じて” 結城は、その曲が鳴ると 心の中の何かが安心していた。 言葉に出来ないなにか。 安心のような安らぎ。 理加とのメールで少なからず、結城は救われていた。
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