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第2期初めての選択授業。
サッカーに集まった女子の数はざっと20人前後。
この日は教員の指示でチーム分けをする事になった。
「どうする?」
で始まったチーム分け。
だが、チーム分けはすぐに終わった。
理由は仲良しグループだ。
20人前後居た人数を半分に分けるように言われたが、丁度半分ずつ違うグループだった為、チーム分けはすぐに終わった。
そして、そのチームは極端だった。
Aチームには運動部など運動神経の良い人ばかり。
Bチームには結城以外の人間全員が帰宅部という運動神経0の人間が集まっていた。
《マジかよ…》
結城は自分のチームの面子を見回した。
自分以外、運動部が居ない事と向こうのチームに運動部が揃って居る事に気付くと肩を落とした。
そして、結城はそんなBチームのキャプテンに選ばれた。
チーム分けが早く終わった為、教員の指示で自由にグランドを使っていい事になった。
なにやら、Aチームはチーム名を考えているのか色々なチーム名が飛交っていた。
「結城ぃ、どうすると?」
結城に勧められサッカーを選んだ女の子がそう問い掛けてきた。
「ん~…取りあえず、能力テストみたいな事しよか…」
結城はグランドの倉庫からサッカーボールを3・4個蹴りながら持って来ると、二人一組にさせてパスやらをさせたりした。
もちろん結城が組んだのは、理加ではなくサッカーを勧めた女の子だった。
この時はまだ、結城は理加の存在に気付いて居なかった。
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