出会い

4/16
前へ
/822ページ
次へ
  男は叩かれた方の頬を押さえ、苦痛に顔を歪めた。   レイコ「最低ッ!」   麗子はスッと立ち上がり、私の腕を掴むと、早歩きでその場を去る。   引っ張られながら、男の方を振り返ると、男は笑った。   その笑い顔を見て背筋がゾクッとした。   ミヤ「大丈夫?」   レイコ「ファーストキスだったのに……」   ミヤ「えっ!? ファーストキスだったの?」   麗子はコクッと頷くと泣きそうな顔でこちらを見る。   うっ……反則なくらい可愛いんですけどッ!   麗子の頭に手が届くか微妙だったので、背中を擦った。   ミヤ「麗子、ごめんね。私が早とちりしたせいで嫌な思いさせちゃって……」   レイコ「なんで美弥が謝るの? 美弥は悪くないよ。悪いのはアイツよ! いきなりキスするとか……ほんと最低!」   麗子を宥めながら、体育館へと向かう。     私達が去って行った後、その男に近付いてくる人がいた。    
/822ページ

最初のコメントを投稿しよう!

132022人が本棚に入れています
本棚に追加