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男の先生だった。
しかもけっこう若い先生だ。
早く終わらないかなと、鬱然とした気持ちで椅子に座る。
「はい、上着を捲って下さい」
えっ!?
服の上からでも大丈夫なように下着を外して、体操着の上着一枚になると聞いていたのに、捲るなんておかしい。
レイコ「捲るなんて聞いてません」
「服の上からではやはり分かりづらいので、正確に診るためにも他の生徒皆に捲って貰うように言ってますよ」
そう言われて不審に思いながらも麗子は仕方なく捲った。
少しだけ捲ると先生は、「もっと捲って」と麗子の手に触れる。
気持ち悪いッ!
麗子は手を払い、胸が少し見えそうな位置まで捲った。
先生は麗子に気付かれないようにニヤッと笑うと、麗子の胸に聴診器をあてた。
えっ!?
先生の手が聴診器をあてながら、時折手の甲で胸に触れているような気がする。しかもやけに長い。
声を出そうとしたその時、隣りのカーテンが勢いよく開いた。
ビックリしてそちらを向くと、生徒会長の森谷 孝太郎が立っていた。
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