【ファンタジーの手法】

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【具体例】   「バク。ほら、氷含んどけよ」   義兄から貰ったばかりのターバンを巻いた親友が、氷を放って寄越す。僕は片手で受け取って素早く口に入れた。   「ねぇ。砂嵐、白夜の内に過ぎるかな?」   「さぁな、氷箱の中身が無くなる前にどっかに行って欲しいもんだぜ。なっ」   僕の砂と汗で固まったくせ毛を、ヤンは大きな右手でかき混ぜ、腰の四角い氷箱を振ってみせた。   残り少ない空しい音。僕は自分の革袋の干し肉の量を思い出した。   「まったくだよね。岩に隠れてるのも飽きたし」   親友と目が合った。顔を合わせ、互いに苦笑する。 薬油を届ける煙場。トワクまではあと二日が限界。砂丘には威烈な風がまだ居座っていた。   こんな感じ。 上記で分かるのは、  ・舞台は砂嵐の砂丘である。 ・主人公はバク、親友はヤンである。 ・主人公はくせ毛である。 ・氷を運ぶ技術がある。 ・ターバンを巻くようなアラビア風の服装である。 ・白夜である。 ・街の名はトワク。 ・薬油の運搬をしている。 ・運搬には期限がある。   様々な情報を、会話や地の文にさりげなく挿入できたら成功です。    
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