‡鏡‡

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『ただいま。』 返ってこなぃ挨拶 横を向けば疲れた知らない『人』がいる 言葉をかけてもかえってこなぃ。 同じ動きを繰り返す 虚しくなって部屋へと進む 暗い部屋に覚える不安 明かりをつけず 座り込む。 窓から射し込む月の光が優しく肌を撫でる 疲れを癒してくれる者もなく 1人戦う ゆっくりと流れる時間が眠りに誘う 月が鏡を捉え光が生まれる その光を見つめ 鏡を見る 青の世界に自分がいた 見つめ合う。 急に自分が自分でなぃ感覚を味わう… 恐ろしい… 違う世界に居るようで… 自分以外に誰もこの世にいなぃかのような…… 自分は作られた世界に居るのでは… っと 急いでクッションに顔を埋める 助けて 近くを通る車の音が自分以外の人間の存在を証明してくれる。 有りのままを映すのが鏡なら 鏡等消えればいぃ。 気付きたくなぃ自分がいるから。 どぅか、 そっとしておいて… この世は 姿を映してばかり その何処に 貴方は存在するの? 私は 存在しているの?… いつか 私は 鏡の国に 囚われ 永久の眠りにつくだろう 冷たいこの世に生きるなら いっそ 変わってしまえばいぃ。 鏡の中に生きている 悲しい目をした あの人と、 変わってしまえばきっともぅ… 私の不安は消えるから そこで私は気付くだろう… 命の有るもの 無いものに… 生きて居るから考える… 苦しみこそが 証だと… 哀しく見えるその姿 変われぬものの姿だと。 生きろこの世で 責められながら… 鏡の国に 生きているもう1人の貴方から…
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