四人の若者【第1章】

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小川の辺に着いた【天馬】は、そこである物を拾う。 真っ白い羽根のような物だった。 【天馬】は羽根を手に取り 《なんだこれ?》 《鳥の…羽かな?》 《でもこんな大きくて、白い羽を持つ鳥はこの森には…》 ………………………………………………………考え中……………………………………………………… 《いないよなぁ?》 独り言が森に響き渡る。 しばらく羽根を見て考えこんでいると、背後からガサガサッと音がした。 【天馬】は振り返り警戒した。 《人かな?鳥かな?鹿かな?まさか…熊!》 【天馬】は恐る恐る音が鳴った茂みに近づき、茂みの中を覗き込んだ。 そこには白馬が怪我をして倒れていた。 【天馬】は驚いた。 【天馬】は白馬を見たことがなかった。 それに近隣の牧場でも何年も白馬は産まれてない。 驚きを堪え【天馬】は白馬の手当しようとした。 白馬は最初【天馬】を警戒し、逃げようとした。 しかし怪我が痛いらしく逃げることができなかった。 【天馬】はそれを見て手当より警戒心を解くことにした。 手を鼻の前にゆっくりと出し、臭いを嗅がせて敵じゃないことを示し、その後首筋・タテガミを撫でてやった。 白馬気持ちよさそうにして警戒心を緩めた。 【天馬】はそれに気付き、すぐさま怪我の手当にあたった。 【天馬】は手当をしているときも白馬の警戒心をなくそうと話しかけた。 《お前どこからきたんだ?》 《俺と同じで迷子か?》 《傷…痛むか?》 すると白馬は【天馬】に心を開き甘えてきた。 手当を終えしばらく白馬と戯れた【天馬】はそろそろ帰ろうと思った。 そして【天馬】は思い出す。 自分が迷子だということを…
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