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泣き続ける【天馬】を見て、白馬は急に立ち上がった。
そして【天馬】に背中を向け歩き始めた。
【天馬】は振り返り白馬に呼び掛ける。
《お~い…どこ行くの?》
白馬は歩みを止めず、耳を後ろに傾けるだけで振り返らない。
《一人にしないで😢》
【天馬】は泣きながら叫んだ。
しかし白馬は止まらない。
白馬がどんどん離れていく。
【天馬】は何も言えず、遠くなっていく白馬の後ろ姿を見ていた。
【天馬】は孤独に耐え切れず大きな声で叫んだ。
《一緒に助けを待とうよ‼》
すると、白馬の様子が変わった。
歩みを止め、【天馬】の方を見て…
《ついてこい‼》
と一声
‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼
【天馬】には確かにそう聞こえた。
しかし馬が喋れるわけがない。
《助かりたい気持ちが大きすぎて、そう聞こえたに違いない》
【天馬】はそう思った。
…………しばらく考える…………
《確かに聞こえた‼》
【天馬】は涙を腕で拭い、白馬の元へ走った。
【天馬】が走ってくるのを見て、白馬はまた前を向き歩き始めた。
白馬は【天馬】が追い付くまで、時折後ろを振り返り歩き続けた。
しばらく歩いてると【天馬】が追い付いた。
そして【天馬】は『さっきの事』を確かめるように白馬に話しかけた。
《君…さっき言葉話さなかった?》
白馬は見向きもせず歩き続ける。
《気のせいかな?》
白馬は
《ブルルッ》
と一声。
《今のは返事のつもり?😃》
【天馬】は笑いながら聞いた。
すると、また
《ブルルッ》
明らかに返事をしている。
【天馬】はそう思った。
しばらく【天馬】と白馬の不思議な会話?は続いてゆく…
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