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夜間放牧にも完全に慣れた頃、ついに『彼』はあの馬達と出会う。
『彼』はいつもの様に牧場内を元気いっっっぱい走り回っていた😃
《ブルルッ‼》
と鼻をならし仲間を驚かせ逃げる。
仲間は怒って追う。
また鬼ごっこになる。
そうやっていつも通り遊んでいた、
その時‼
『彼』は急に立ち止まり、一点を凝視し、そちらに向かって走り始めた。
『彼』が見ていた先には二台の運搬車があった。
『彼』は牧場のはじに行き、だまって運搬車を見つめた。
すると運搬車から漆黒に輝く黒鹿毛の巨大な馬が出てきた。
『この子』である。
『彼』と同じ日に生まれはずの『この子』は、『彼』よりずっと大きな馬体をしていた。
さらにもう一台の運搬車から馬が降りてきた。
それも二頭。
二頭は銀色に輝く芦毛の双子だった。
『彼等』だ。
『彼等』も『この子』には劣るが『彼』よりも雄大な馬体をしていた。
四頭は自分から相手に近づき、顔をくっつけるように近づけ、睨み合った。
四頭はお互いが将来ライバルになることを感じとったのだ。
睨み合いはしばらく続く…
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