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暑さにやられていた私は、少し苛々していた。
体がダルい...。
ベッドの上でゴロゴロしていると、おにぃが仕事から帰ってきた。
「ただいま~」
「お帰り」
おにぃは部屋に入って来ると、そのまま顔を近付けて。
「お帰りのチュー」を迫ってきた。
体調が優れない所為もあって。
「キモチ悪いからやめて」
拒否した。
もうこの頃には感情すらなくなっていて、おにぃといるコトが苦痛で仕方なかった。
─コレモ 自分デ 選ンダ道...─
「何だよ~」
口を尖らせてブーブー不満を訴えるおにぃに、嫌悪感がより一層増した。
...死んでしまえ。
本気でそう思った。
「うぁ~あっちぃ~」
おにぃは着ていた服をその場に脱ぎ捨てた。
「ちょっと...それちゃんとあっち持ってって」
「わかってるよ!!」
「いつもやらないでしょ!!何がわかってんのよ」
「はぁ~...疲れてんのに」
「私の知ったこっちゃない。疲れてよーが何だろーがやるコトやって」
「はいはい」
いちいち態度が腹立つ。
仕事量は違えど仕事をしているのは私も一緒なだけに、家事を手伝おうとすらしないおにぃに嫌気が差していた。
これ以上ストレス溜め込みたくない...。
もう話したくもなくなって無視するコトにした。
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