..Ⅱ.. Pluie-プリュイ-

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店内は相変わらずの活気。 景が結衣(と私)を入り口で出迎えてくれた。 普通はそれぞれの担当が出迎えに来てくれるんだけど。 私の担当の稜は忙しい人で出勤時間が遅いから。 私と結衣が「Pluie」に着いた時にはまだ出勤していなかった。 「結衣の傘やたらデカくない?(笑)」 席に着くなり景の一言。 「そう!!コイツ雨の日傘持ち歩かないから入れてやんないと、ひたすらびしょ濡れのまま行動するから見てらんないんだよね」 結衣が私の頭をぽんぽんと叩きながら景に説明していた。 「だって雨好きだもん」 『えぇ!?雨好きなの!?』 周りにいた男のコ達が声を揃えて言った。 「うん、好き。何か落ち着く。静かだしねー」 『へぇ~』 「てか結衣チャンの表現なんかエロい!!」 「は、何で!?」 「びしょ濡れとか...(笑)」 「普通それだけで連想しないからッ!!(笑)じゃあ何て表現すればいいんだよ」 「...どの言葉でもやらしく聞こえそう...(笑)」 「確かに...(笑)」 雨の話で盛り上がるコト数時間。 私はふとあるコトに気付いた。 ...いない...。 さっきからずっと、通路を行き交う男のコ達の中。 探してる影。 叶多クンがいない...。 心がざわつく。 話したかった。 どうしても...会いたかった。 何でこんなキモチになるのかわからなかった。 ─会いたい...。─
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