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― 9時30分、
とりあえず先生に電話した。
意外と信じてくれて、嬉しかった。
…とりあえず部屋に戻ったものの、
熱過ぎる…
汗をかいた方が良いとか言うけど、そんなの知らない。
窓を全開に開けて、
ベッドに体を投げ出す。
「(………だ、る)」
あまりにもだるくて、
…久々に氷枕でも作ろうと思った。
「……はっ、
わ!?」
足が縺れて、派手な音をたて倒れる。
そのまま後ろに倒れたため後頭部を打ち、悶絶。
だるさも忘れてのたうち回る。
「痛い、痛い……!!
も~…ッ!」
「何しとるんじゃお前さん」
……え、?
ここ二階…だよね?
人の声が、するよね?
「何かあったと思って来てみれば…
ただ転んだだけか。
心配して損したわ。」
何事かと思い、声のした方へゆっくりと振り向く。
思わず、目を細めた。
眩い銀色に、
こちらを捉える対照的な金色の瞳、
前をだらしなく開けてネクタイを結んでも、
この人は綺麗に着こなして、
二階のベランダに乗りだして座っている姿に、
何故か久し振りに、
瞳に熱いものを感じた―――…
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