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「んん~っ!おいひ~!!!」
そう言ってミートスパゲティを頬張る美愛。
「本当に?ありがとう♪」
何でも『おいしい』と言ってくれる美愛。だからこそ、作り慨がある。
「お姉ちゃんって料理だけは上手だよね♪」
「『だけ』って何よー!」
「あっ…怒った?」
「うん。怒った!」
そう言うと少し困ったように美愛は手を組んで考える。
「じゃあ……今日の晩御飯、美愛が作ってあげる!」
嬉しそうに言う美愛。
でも…
「…いらない」
私の一言にショックを受けた顔になる。
「えーっ!何でぇ?」
膨れる美愛。だって……
「玉子焼きすらまともにできないのに何をどうやって料理するのよ!」
そう。美愛が唯一苦手とする物…。
料理。
私と美愛は二人で一つという感じ。私が苦手な物は美愛が得意で、美愛が苦手な物は私が得意。
大抵は美愛の方が得意なんだけど…。
姉としては複雑な心境です。
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