先輩。

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だけど、母親に今日くらいは学校に行けと言われて、渋々制服に着替える。 今日は終業式。 今日行けば、1ヶ月は先輩に会わずに済む。 拒絶反応を起こす体をなんとか宥めて、俺は学校へと向かった。 HRをして大掃除が終わり、後は終業式を残すのみとなった。 やっともうすぐ帰れると、体の力を抜いて体育館へと向かっていた、その時だった。 「あっれー?馨ちゃんじゃね?」 「あ、ホントだ。渡瀬じゃん」 「っ…」 ビクッと体が竦んだ。 振り向くと、先輩の友達が2人。 先輩の姿がない事に内心ホッとしつつ、先輩達に軽く挨拶をする。 「どーも」 「なぁ、馨ちゃん。ちょっと聞きたいんだけどさー」 「おい、やめとけって」 俺に何かを聞こうとする聡先輩の腕を掴んで竜也先輩が止める。 だけど聡先輩は「別にいーじゃん」と竜也先輩の手を振り払って俺の肩に手を回した。 「なぁ、ちょーっと聞いていい?」 「何すか?」 「気持ちよかった?」 「……え」 一瞬頭ん中が真っ白になって、何を言ってるのかわからなかった。  
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