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「ヤったんでしょ?吉良と。気持ちよかった?」
「な、んで…」
「吉良から聞いた。アイツ相手だもんなー…相当気持ちよかったっしょ?アンアン喘ぎながら腰振って悦がった?もっとぉーっておねだりとかしちゃった?」
「っ…」
バッと聡先輩の腕を強く振り払う。
何で、アンタにそんな事言われなきゃなんねーの。
何で、アンタにそんな事聞かれなきゃなんねーの。
何で、アンタにそんな言い方されなきゃなんねーの。
もう、沢山だ。
いい加減にしてくれ。
「ヤったんじゃねぇ、犯されたんだよ」
冷めきった声で言い放ち、体育館とは反対方向へ向かう。
先輩達が後ろで何か言ってんのはわかったけど、そのまま階段を上がって屋上へと足を運んだ。
手摺りに掴まって、下を見下ろす。
「……死んじゃおっかな」
そうすれば、もうこんな思いをしなくて済む。
聡先輩にあんな事を言われなくて済む。
…先輩を見て、苦しむ事もなくなる。
手摺りを乗り越えようと、跨った。
それと同時に、屋上のドアが勢い良く開く。
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