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「ヒバリさん」
ドキンと心臓が跳ねて、貴方を呼ぶ声が少し震えてしまっているような気がしてならない。
「今日は、海に行こうか。丁度日が沈むのが見えるよ」
「はい、是非」
微笑んで手を差し出すヒバリさんの手を取って。
一歩、外の世界へと飛び出す。
バイクのうるさい程のエンジン音がBGMになる、2人きりの世界。
オレの視界にはヒバリさんの学ランの漆黒と、何処までも続く茜色だけが映っていた。
ねぇ、
ヒバリさん。
貴方の突然の行動や言葉には驚かされるけど。
貴方のその気まぐれなほどの自由さが、決して嫌なわけじゃなくて。
むしろ楽しいくらい。
今度は、どんなお気に入りの世界をオレに見せてくれるのかな。
~END~
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