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「あの、私にも…」
「はい、ありがとうございます」
…何で。
「私にもお願いします!」
「ありがとうございます」
何で、笑うの。
「私にも!」
「はい」
オレ、知らない。
ヒバリさんのそんな笑顔、オレは知らない…。
無意識に拒絶反応が起きて、一歩、また一歩と足が退いていく。
ガタンッ、と強い音が立ち、自分がテーブルにぶつかってしまったのだと理解した。
その音に気付いたのか、ヒバリさんがこっちを向いて。
「……綱吉?」
「っ…」
目が、合ってしまった。
どうしろというのか、オレに。
オレはこの感情をどう受け流せばいいのか、その術を知らない。
どんな顔をすればいいの。
何て声をかければいいの。
「……っ…」
結局どうする事も出来なくて、一直線に店のドアへと向かう。
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