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「え…綱吉?!」
珍しくヒバリさんの驚いたような声を聞きながら、オレは店を飛び出した。
走り続けた。
何処でも良いから、今はヒバリさんの遠くに居たい。
…傍に、居たくない…。
「っ、ハァ…ハァッ、ハァッ…!」
大きく肩で息をしながら立ち止まった。
あの店からは結構離れた所にある、人気のない小さな公園。
とりあえず息を落ち着かせようと、ベンチを目指して歩き始めた、その時だった。
「鬼ごっこはもう終わりかい?」
「?!」
心臓が、止まるかと思った。
振り向いた先に居たのは、紛れもなく、ファーストフード店の制服を着たヒバリさんだった。
「……な、んで…」
何で、居るの。
何で、追いかけてきたの。
お店は、
お客さん、は…。
聞きたい事は沢山あった。
だけど、声が震えて上手く言葉を紡ぎ出せない。
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