2965人が本棚に入れています
本棚に追加
/162ページ
「‥それにしても、《氷雪会》なんて名前‥馬鹿にしてるな。‥普通に生徒会で良いだろうに」
「あぁ‥響古様は御存知じゃ無いんですか?‥《氷雪会》と命名された理由」
月白はそう言いながら、今度は何処からか大量の花を持ち込み、活け始めていた。
それに視線を向ける。
「知らないな。‥理由なんてあるのか?」
「えぇ‥御座いますよ。
何やら、あの名前は、生徒会員様の御意志でお付けになられた訳では無いようで」
「‥‥は?」
月白は花に向けていた視線を、アタシに向けると、微笑んだ。
「周りの方々が、《冷酷な集団》《冷たい奴等》等と言い始め、《氷雪会》と名付けられたそうです。‥雪のように、氷のように、冷たくて恐ろしい集団‥という意味で」
「‥成程‥」
そんなに冷酷な奴等なのか‥。
「その様な方達ですが、人気もお高いのですよ」
───パチン‥
花を切っている音が響く、、、
「‥そうなのか‥。
金持ちはよく分からんな‥」
「そうですね。‥ですが、響古様が皆様を御変えになられるんでしょう?」
ニッコリと笑む月白。
「…‥う……っ」
啖呵をきったのは良いが、後悔してきたぞ‥。
苦渋の顔で辺りを見れば、先程の月白が活けていた花が、豪華に艶やかに、活けてあるのが見えた。
あいつ‥スゴいな。
最初のコメントを投稿しよう!