∽始まり∽

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『俺がそこの学園の理事長をしているんだ。‥‥全寮制のね』           『‥‥‥はぁ‥』             『君はそこのお姫様になって、そこを君の自由に作り替えたら良い』           叔父は変わらずの笑顔だったが、アタシは納得がいかなかった。               友達も折角出来て、学校に馴染み始めたばかりなのに‥!!             『そんなのアタシ‥‥』             『但し、条件がある。 ‥君には姫になってもらうのと引き換えに、学園の最高地位につく生徒会員の仕付けをしてもらいたい』             『し‥仕付け!?そんなの‥!!』               アタシは凄い見幕で叔父を見るも、叔父は持ち前の笑顔でそれを受け流して言った。             『じゃ、よろしくね?響古』                                       叔父は昔から自分の気紛れで、周りを権力で自由に、都合の良い風に操る。               叔父は会社を幾つか経営する程の大財閥社長。             勿論、叔父の権力に対抗出来る奴なんてそう居ない。             そして、アタシ 如月 響古(キサラギ キョウコ)もその一人で‥‥。             あの後叔父には勝てなく、泣く泣く例の学園へと編入することになった。           ‥‥その学園の生徒会員を仕付ける事。             さて、アタシを待ち受けているのは天国か、地獄か。               答えは神様しか分からないだろう。
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