∽編入∽

3/4
前へ
/162ページ
次へ
アタシには、両親が居ない。             生まれてスグに事故で亡くした。               だが、そんなアタシを叔父は見兼ねて今まで育ててくれた。             我が子同然に育ててくれた叔父。             アタシはスゴく感謝をしている。           だから叔父が言うことには昔から歯向かう事をしなかった。                                 そんな過去がアタシにはある。           そうアタシが想い馳せていると、後ろの方から声を掛けられた。             「‥貴女様が今日からこの学園に編入されます、新しい姫様ですか?」             アタシが後ろを振り向くと、その言葉を発した主は居た。               「初めまして。 私は本日から姫様の執事を任される事になりました、間宮 月白(マミヤ ツキシロ)でございます」               間宮‥‥と名乗るものはそう言うと、深く頭を下げた。               「し‥執事‥?ι ‥アタシは如月 響古。‥よろしく」             「はい、よろしくお願い致します。‥私のことはお気軽に月白とお呼び下さい」             月白はそう言うと、アタシを見て微笑んだ。           叔父と言い、月白と言い、よく笑う奴が多いな‥‥。               ‥‥‥つか、姫になるって、あれはマジな話だったのね‥。           「あれ‥じゃあ月白は生徒会員?」             「いえ‥。 私の役目は姫様の執事ですので」             ‥‥コイツも本気でアタシの執事する気なのね‥。  
/162ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2965人が本棚に入れています
本棚に追加