地獄の幕開け

7/13
前へ
/96ページ
次へ
詩穂「……あ!!あったよ!!」 詩穂は武器を見つけたようだ、少し興奮気味に叫んだ。 流喜「本当か!!」 こちらも興奮気味に詩穂に駆け寄った。 十希弥「でかした!!我が僕よ!!」 こちらは興奮を通り過ぎ、ラリっている。 だが…… 流喜「ぁ、包丁二つしかねぇ…」 恐らく、別の生徒が持って行ったのだろう。 詩穂が困り果てた顔で呟く。 詩穂「………どうしよ…」 そして、流喜が、自信満々で答えた!! 流喜「なぁに!簡単な事さ!!」 流喜はポケットを探って、ある物を取り出した。 流喜「はい!!お前はこれで戦え!!」 流喜は『それ』を十希弥に渡した。 十希弥は不思議そうに答えた。 十希弥「………………………………ナニコレ??」 完璧にラリってる。 が、流喜は答えた。 流喜「…鉛筆」 …………… 十希弥「………………………………………………………………………エンピツ??😃」 流喜「そ!鉛筆。」 この時、確かに十希弥の中に殺気と言う物が溢れた。 詩穂は笑いを堪えている。 流喜は真顔だ。 十希弥(…………ナニ、コイツ?アレカ?シニタイノカ?オレニコレデタタカエト?サキニコロシテェ) そんな十希弥の気持ちを察知したのか流喜は答えた。 流喜「俺は、決して十希弥を馬鹿にしている訳じゃないんだぜ!!お前なら、鉛筆と言う最弱の武器を使いこなして、また一歩強くなると思って、渡したんだ!」 それを聞いた十希弥はその言葉を信じたようだ、急に今までの殺気をけして、叫んだ。 十希弥「…何だよ、そういう事か!!任してくれ、俺はきっとお前の期待に答えるぜ!!」 詩穂は気が付いていた… 完璧に十希弥が流喜に騙されていたという事を。 詩穂(………プッ) それと同時に笑いを一生懸命、堪えていた。
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

308人が本棚に入れています
本棚に追加