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この時の僕は……
来年に受験を控えていた
受験生にとって今年の夏は大事もので、朝から晩まで勉強しなくちゃ大学にはとうてい受からない。
しかし、勉強なんてするはずもなく、今まで心の支えで大好きだった彼女を失って、あげくのはてに癌かも知れないといわれた。
だから失意の中に僕はいた。
知り合いの医者に無理言って親には黙ってもらい、兄貴の所に泊まるといって一週間入院した。
入院した当初もやっぱり辛い時だった。
それまで付き合ってた子と別れたんだ。
辛くて、泣きたくもなる。
前向いて歩こうなんて吹っ切れるはずもなかった。
ただ…
こんな気持ちになる前に…
笑っていて、幸せだったあの頃に戻りたいと願っていた…
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