心にありがとうを。

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心にありがとうを。

朝。 目が覚めると体が暑かった。汗だくで、パジャマ代わりに来ていたノースリーや短パンも湿っている。目覚めが良いとは言いがたい朝だ。冬の寒さにまかせて部屋を暖かくしすぎてしまったみたいだ。厚い羽毛布団から顔を出しながら溜め息を吐く。 今日は夢をみた。 えっと、たしかあなたは過去の人。私を裏切って私が捨てた。裏切る人間はいらない・・・悲しみを怒りに隠して、頑張ってあなたを捨てた私の苦しみを知っていましたか。 あなたの口からは同じ言葉ばかり。 「ごめん。」 でも、それはもう終わった事。何を今更考える事があるのだろうか?どうして私の夢にまた現れたりしたんだろうか?最近の私は過去の別れの夢を見る。 嫌な時期がまたやってきたんだ。 忌まわしき12月。 私はなぜがクリスマス前に別れと出会ってしまう。クリスマスの日にずくそばにいてくれる人はいない。付き合っている人がいても、出張だのなんだの・・・結局クリスマスは1人。この時期が近づくと、私には楽しみな気持ちではなく、過去の絶望感を思い出しながら今の不安感に襲われる。 昨日の夢はどんなのだっけ? 「今の彼女とはすぐに別れるから。ただ難しんだ・・・だから待ってほしんだ。」 聞き飽きたあなたの言葉。 「待ってほしんだ。」 何度聞いただろうか。何度悲しみを隠しながら微笑んでうなずいたか。 これは、自業自得というんだ。本カノさんのお兄さんにボコボコにされた痣だらけの顔。 待っていた私に吐かれた言葉。 「ごめん。」 もう終わった私の恋。 毎日の夢。どんどん過去から現実へ近づいていく。 一昨日の夢も最後は「ごめん。」 その前の日の夢も最後は「ごめん。」 その前の日も、その前の日も、その前の日も。 ごめん。ごめん。ごめん。ごめん。ごめん。ごめん。ごめん。ごめん。ごめん。ごめん。ごめん。 もう聞きたくないこの言葉。
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