3 「 恐いよ。」

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    あの雨の日から大分経ったある日、それは起きた。     いつものように彼女と話そうとすると、彼女はいつの間にか倒れていた。 それでも尚、彼女は桜の事を気にかけていた。   桜の花はもう殆んど散って、もう桜の花を見つけるのが困難な程だった。   刻、一刻と、 僕の恐れていた「その時」は確実に近づいていた。   目の前で大切なものが消えてしまう現実。 何も出来ない僕。 僕はこの状況に確実に焦っていた。    
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